大浦家日記~3月号~

皆さんこんばんは(●´∀`)ノ

あきひこです。

急に暖かくなり、街へ出るとちらほら桜が咲き始めましたね♪

桜以外にも、色とりどりの花が咲き、街が色づいていくこの時期は、

なんだか街も人も全てがワクワクに満ちていて、輝いて見えます。

大浦家にも新たな家族が増え、新しい色が加わりました。

それでは今月も、宜しくお願いしまーす♪

 

「 九女 」

2月25日。

大浦家に九女となる、ユキさんがやってきました。

ユキさんは、アルツハイマー型の認知症はありますが、

身体は元気。

本人は覚えていないと思いますが、

実はユキさんの事は、以前から知っていました。

なぜなら、大浦家設立前に勤めていた有料老人ホームの入居者だったからです。

私はその時期営業職をしており、現場でユキさんに関わる事は、

ほとんどありませんでしたが、

とても大人しく、品のある方だなという印象でした。

それともう一つ。

大人しく、穏やかなユキさんですが、

実は、施設入居前は病院で咽頭がん治療に係る放射線治療を受けていて、

首回りや口の中、身体の中が放射線治療の影響で焼けただれ、

ただ水を飲む事さえ地獄の様な痛みや苦しみが伴う。

そんな痛みや苦しみを乗り越え今の元気な状態を勝ち取った、

とても強い方だという事。

入居時もまだ首回りは火傷の跡が目立つほどでしたが、

痛みや苦痛を訴える事もなく、いつも穏やかな笑顔を絶やしませんでした。

私が施設を退職する際、

入居者の方やそのご家族には挨拶をせず退職したので、

そのままお別れとなりました。

(※介護業界では、入居者の引き抜きなどを警戒し、

退職時に挨拶をする事が出来ない所もあります。

私の場合、独立するので余計できませんでした。)

そして今年の1月。

大浦家に電話がかかってきました。

『こんにちは。○○ですが。』

「ん?」

私は誰だかわからず困惑。

『ユキの娘の○○です。』

「あっ!!」

聞けば、現在の施設の対応に不安を感じており、

本人の認知症の進行状態や、

日常的に身体を動かせない事による身体機能の低下などを心配され、

元気なうちに別の施設を探そうと思い、

ネットで探している時に大浦家のホームページを見つけ、

私を発見したとの事でした。

その後、大浦家を見学、体験入居を経て、大浦家の家族になりました。

まだ入居したてでみんなに遠慮しているのか、

自発的な行動や言動はみられませんが、

これからどのようにユキさんが変化していくのか。

とても楽しみです。

 

「 誰の心にも 」

マコさんはポーカーフェイス。

入居したころから、写真を撮る時に、

「はい、笑ってー」と言っても、

『どう笑っていいのかわからない。』と言い、ゆがみ笑い。

今ではいくらか表情が出てきたものの、

それでも喜怒哀楽をあまり表に出すことはありません。

いつも穏やかで、怒ったり、お手伝いを嫌がる事もほとんどありません。

マコさんは大浦家に来る前、

自宅で転倒し骨折、やっと退院したかと思ったら、また転倒。

また入院という生活を繰り返していたそうです。

その為、ここ2年くらいは正月も病院で過していたとの事で、

今年は久々に大浦家で普通の正月を過ごす事が出来たと、喜んでいました。

ある日、

私がマコさんと、日課の立ち上がり訓練&足踏み訓練をしていた時。

立ち上がり訓練を終え、次の足踏み訓練の前に、車いすに座って小休止。

その日は少し足の上りが悪いのに気が付いた私が、

「大丈夫?今日は調子悪い?」

と、何気なく声を掛けたら、

うつむき、元気なく、ぼそぼそっと

何かを言います。

「え?」

と聞き返します。

『私はこれ以上良くならんのやか。』

そう言ったと同時に、

マコさんの両目には涙が溢れ、

泣き出してしまいました。

突然の、しかもマコさんの涙という、

思ってもない出来事に、

私は、びっくりして言葉がでませんでした。

「なんかあったん?」

そう聞くと、

『この前、先生にもっともっと頑張らんとダメって言われた。』

「そっかー。それで元気なかったんやね。」

私はマコさんを励まします。

先生は普段マコさんがどれだけリハビリを頑張っているか知らないから、

運動を促そうと思ってそう言っただけである事。

大浦家に来た当初から比べると格段に動きが良くなっている事。

入居当時、マコさんは車いすでした。

手すりや人につかまれば少し歩けましたが、

気を抜くとすぐに膝がガクッと折れ、へたり込んでしまうため、

常に車いすに座っていました。

調子が良い時でさえ、リビングからトイレまでの片道の距離を歩くのがやっとでした。

それが今や、大浦家の家の中では車いすに乗る事は無くなりました。

膝折れする事はほどんど無くなり、

片手で何かにつかまれば、

立ったまま掃除機をかける事も出来る様になりました。

私は当時を思い出せる様に話し、

マコさんは、

『そうやったね。 そうやったね。』

と、聞いています。

「・・だけん、今でも十分よくなってきよるんやけん心配ないよ!

今から暖かくなって、動きやすくなるし、今年はもっと動けるようになるよ!」

『うん!そうやね!頑張る!』

そう言って、笑顔を見せてくれたのでした。

普段、何もないような顔をしていていても、

マコさんの心には思ったように動けない辛さや、

周りの手を借りないといけないという申し訳なさなど、

色々な感情が少しづつ溜まっていたのかもしれません。

辛い気持ち、悲しい気持ちは、誰の心にもあります。

それは、不自由の無い私にだって、

これを読んでいるあなたにだって、

誰にだってあるものです。

誰もが歳を取り、不自由になるにつれ、

その気持ちは少しづつ大きくなるのかもしれません。

それでも絶望せず、その気持ちと折り合いをつけ、

前向きに生きていかなければなりません。

彼・彼女が辛い時、

絶望せずにいられるのはきっと、

「あなた」

そばにいてその気持ちに気付き、

和らげ、軽くし、また前向きにしてくれる、

「あなた」

知人、友人、親戚、家族である、

「あなた」

が居てくれるからなのです。

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