皆さんこんばんは(●´∀`)ノ
あきひこです。
昨日のクイズの解答編に引き続き、
本日は、その後の対応方法についてお話ししたいと思います。
ただ、細かい部分までお話しすると
長くなりすぎて訳が分からなくなると思いますので、
出来るだけ簡潔に、わかりやすくご説明したいと思います。
では、はじまりはじまり~♪
「その後の対応」
利用者様の反応によってその都度、
対応は変わってきますが、
一番オーソドックスな対応の流れとしては、
①良い第一印象
②信頼関係をつくる
③楽しい会話
④妥協案提示
⑤施設に戻る
以上の流れになります。
全ての流れの中で注意しなければいけない事は、
良く観察し、その方の精神状態の変化をしっかりつかんだ上で、
その方が一番ストレスを残さずに、
自然に戻って頂けるような誘導を心掛ける事です。
では、流れに沿って説明しましょう。
クイズの解答通り、
ご利用者様の
「家に帰らないといけないので、失礼します。」
との声掛けに対し、
④の
「そうですか。気を付けて帰って下さいね。」
と答えた場合、
ご利用者様はそのまま外に出て行ってしまいます。
こちらは後について外まで出て、笑顔でお見送りします。
すると、利用者様は外に出たものの、
その場所の土地勘がないためどっちに行けば帰れるのかわかりません。
そこで、帰る手伝いを買って出ます。
住所を聞いて方角を教えたり、
必要であれば近所の方に道を尋ねたりして、
まず自分が怪しい人ではなく、
親切な人、信頼できる人間だと感じてもらいます。
これがうまくいかないと、
こちらが何を言っても聞く耳を持ってもらえません。
次に、利用者様の精神状態を見ながら、
心配から徐々に楽しい話へシフトしていきます。
(※普段から、どの様な会話をすると楽しめるのかを探っておくと、
この様な時によりスムーズに対応できます。)
ほどんどのケースでは、楽しい会話を続けているうちに、
「帰ろう」と思った事を忘れているので、
ある程度歩いて不安感が落ち着いた所で休憩を提案し、
施設へ戻って来ます。
そうでない場合は、ある程度歩き疲れた所で、
妥協案を提示します。
例えば、
「まだお家までかなりかかりそうですけど、大丈夫ですか?」
「あっ!そういえば以前〇〇さんのご家族にご挨拶した時に、
連絡先を聞いていました!もし良かったら、
電話して迎えに来てもらえないか聞いてみましょうか?」
こんな感じです。
始めにこれを言うと不審に思われる可能性がありますが、
信頼関係が出来、楽しい会話をした後になると、
疲れもある為か、驚くほどすんなりと聞き入れてもらえます。
その後、施設へ戻ります。
認知症であっても、
強い感情や想いは継続する傾向にありますが、
それがある程度解消され、安心感を持つと、
本来の状態に戻りますので、
後はその方の記憶保持能力に応じて、
楽しい会話を続ける事で、
ストレスをあまり感じずに、
施設での生活に戻る事が出来ます。
以上が、その後の対応方法となります。
現在の高齢者施設では、
このような帰宅をしようとされる方がいる場合、
(※一般的には徘徊と呼ばれますが、呼称が嫌いなのでここでは帰宅と書かせて頂きます。)
施設の玄関に施錠をして、
外に出られない様にしている所が多いのが現状です。
しかし、施錠する事では解決するどころか、
閉じ込められる事でより「帰りたい」という想いを
強くしてしまい、いつまでたっても落ち着かないと思います。
落ち着いたとしたら、それは絶望した時なのではないでしょうか。
私はこのような方を数人見させて頂いた経験がありますが、
大変であっても毎回今回の様に対応して行く事で、
ほとんどの方が落ち着きました。
いつでも好きな時に外に出れる。
そして、ある程度満足した状態で施設にもどる。
(ストレスを残さない。)
それが、大切な事なのではないかと思います。