大浦家・上津役家日記~H31.2月号~

皆さんこんばんは(●´∀`)ノ

あきひこです。

上津役家では庭の梅の木が白やピンクに色づき、

さらに暖かな陽気が春の訪れを感じさせてくれます。

上津役家の家族も順調に増え、現時点で14名。

あと残り1名で役者がそろいます。

後は腰を据えて生活の充実と人間関係の構築に力を注ぎ、

大浦家とは違う、上津役家のカラーを創って行かなきゃいけませんね♪

さて、今回の大浦家・上津役家日記も内容盛り沢山♪

良い事も悪い事も楽しい事も困った事もてんこ盛りでお送りします。

では、どうぞ。

 

「 五男 」

12月25日。

上津役家に五男となるアリさんが家族の仲間入りしました。

彼は元々ひとりで生活していて、

身体は元気ですが、

ある時から認知症の症状が見られるようになりました。

ご家族は協力して彼の生活を支えてきましたが、限界を感じる所もあり、

今後の彼の生活の事を考えた末、上津役家の家族になることに。

彼は多趣味で今まで色々な事を楽しんで生活してきた様で、

ちょっぴりスケベな部分はありますが、

その明るいユーモアと自由奔放な性格が何故かそれを許してしまう、

皆に愛されるキャラクターです。

彼とご家族そしてスタッフは現在、彼の帰宅願望を治める為に奮闘しております。

アリさんの上津役家での生活がこれからどのように変化していくのか。

それについては、またゆっくりご報告したいと思います。

 

「 成る 」

お正月。

上津役家では久々に自宅に帰る方、

ご家族が皆で会いに来る方など、各ご家庭の状況に応じて様々。

上津役家次女のフジさんも、

ご家族と一緒に日帰りで帰宅することになりました。

当初の予定では家族でゆっくり過ごし、

みんなで夕食を食べ夜に帰って来る予定でしたが、

何故か予定よりも大分早く上津役家へ帰ってきました。

ご家族に理由を尋ねてみると、

自宅に帰ったフジさんは始めは久しぶりの自宅に喜び、

穏やかに過ごしていたのに時間が経つに連れ、

そわそわし出し、

どんどん落ち着きが無くなってきたそうです。

ご家族がどうかしたのかと聞くと、

「もう、帰らないかん。」と、言われたとの事。

『だから、お母さんにとって上津役家がもう自分の家になっているみたいです。』

という、お言葉を頂きました。

このお話しは、

私達にとってはこれ以上ないとっても嬉しいお話しでした。

なぜなら、当社シェアハウスに『家』という名前を付けているのは、

生活する人達が『家』族の様な関係性になるように。

住む人が自分の居場所と思える『家』となるように。

そんな想いから『家』という名前にしているからです。

このお話しを聞いて、

フジさんにとって上津役家が当社の想い描いた上津役家に

成りつつあるのかもしれないと思うと、嬉しくてたまりません。

少しでも早く上津役家が入居している皆さんにとっての『家』に成れる様、

これからも精一杯頑張ります。

 

「 やる気スイッチ 」

上津役家家族のサチさん。

彼女は全盲という事もあり、

上津役家に来てからもあまり動きたがらず、

食事の時以外は自室のベッドでラジオを聴きながら横になってばかりでした。

また、両手をもって誘導すれば、

自室からリビングまで歩く事ができるのですが、

スタッフが誘っても、

「車イスで行く。」と、歩く事すらしたくないようでした。

少し前まで、自宅でご主人と生活していた目の見えない彼女が、

体調を崩して入院し、治療が終わって自宅に帰れると思ったら、

知らないシェアハウスで生活する事になったのです。

彼女の気持ちを考えると、

全てに対して塞ぎ込んでしまうのも当然かもしれません。

何か気晴らしをしようにも目の見えない彼女にとって、

何が気晴らしになるのかスタッフもわかりません。

とりあえず、まずはサチさんに上津役家での生活に慣れてもらう事を優先し、

お誘いはしても無理に動いてもらう事はせず、

本人の希望通りに過ごしてもらい、

スタッフは暇を見ては彼女のもとを訪れコミュニケーションをとる様にしました。

始めは、食事をする時もみんなと同じリビングだと、

周りから色々な声や音が聞こえる為、

「え?なに?何の音?だれ?」と、

混乱してゆっくり食事が出来なかった為、食事の際はスタッフと台所で摂ってもらっていました。

しばらくすると少しづつ彼女に変化が現れ始めました。

笑顔が見られる様になり、冗談なども言うように。

スタッフの誘いに乗って近所をお散歩に行ったり、

自ら外に行くと言ってくれる事も

たまに出て来るようになりました。

上津役家の生活に慣れてきたサチさんを見て、

スタッフは次の課題に挑みます。

次の課題はリビングでの食事と上津役家家族とのコミュニケーションです。

これに関しては周囲から色々と聞こえる

音や声に慣れていくしかない部分があるので、

スタッフがフォローしながら

時間をかけて徐々に慣れて行ってくれればと思っています。

面白い事がありました。

このリビングでの食事に伴って何気なくスタッフが行った行為が、

彼女のやる気スイッチを押します。

それは、みんなが自分の席が分かる様、

テーブルに名前を書いたプレートを付けた事でした。

食事の際にサチさんを車イスでリビングへ連れて来た時の事。

「え?なに?ここどこ?」

『ここはリビングですよ。サチさんもそろそろみんなと一緒にご飯食べる様にせなねー』

「そうかねぇ。」

『うん、それにサチさんの為にサチさんの席も用意したんよー』

「そうなの?」

『そうよ、ほらここにサチさんの名前が書いてあるんよ』

そういって彼女の手をプレートの上に乗せ触れさせます。

すると、意外な反応が返ってきます。

「本当にここに私の名前が書いてあるの?」

『うん、サチさんって書いてるよ』

そういうと、今まで見た事ないくらいの嬉しそうな笑顔で、

何度もプレートを触ります。

このプレートの設置がとても嬉しかったのか、食事の際に自分から、

「今日は歩いて行こうかな♪」と、言ってくれるようになったのです!

目が見えないから意味がないとプレートを設置しなければ、

サチさんがこの様に喜んでくれたり、

歩こうという意欲が出る事は無かったかもしれません。

もしかしたら、目が見えないからとか、

そういった思い込みは無くした方がいいのかもしれません。

 

「 自慢と誇り 」

上津役家のタケさんとヒロさんは仲良し夫婦。

奥様のヒロさんには、

レビー小体型の認知症があります。

物忘れよりも、現実には存在していないものが見える幻視や

自分はまだ若く仕事をしているという様な、

誤認妄想と言われるものが特徴です。

実際に上津役家の家族になってからもこの様な症状は見られ、

身体の少し不自由なタケさんが、

女性スタッフや女性の上津役家家族と仲良くお話ししていたり、

親切にしてもらったりしていると浮気していると思い込み、

その思い込みから誤認妄想に発展、それを事実と認識してしまうという事が起こります。

その度にタケさんは冷たくされてしまいますが、

タケさんはヒロさんの病気の事を理解しているのか、

ヒロさんの気持ちが落ち着き妄想が無くなるまで、怒る事無く辛抱強く耐えています。

そして、また仲良し夫婦に戻ります。

その他にも、こんな事がありました。

とある日の夜中。

ヒロさんがふと目を覚ました所、

部屋の窓から泥棒が入ってきたのを発見します。

隣にいるタケさんはぐっすり眠っていて気付いていません。

ヒロさんは自分で何とか泥棒を撃退しようと、

ベッド横に置いてある自分の杖を手に取ります。

音を立てない様ゆっくりと黒い影に近づき、杖を振り上げますー。

―と、ここまではヒロさん目線。

実際には泥棒はいません。

ヒロさんが杖を振るった黒い影も実は隣の部屋のベッドで

ぐっすり眠っていたアリさんでした。

幸いすぐにスタッフが気付いた事もあり、

アリさんに大きなケガはありませんでした。

翌日、すぐにこの件をアリさんご家族に

ヒロさんの病気や症状も含め説明、ご報告しました。

すると、ありがたい事にアリさんご本人もご家族も、

ヒロさんの症状に優しく寛大なご理解を頂き、

「いつ逆の立場になるかもわかりませんし、

本人も気にしていないので、あまり気にしないで下さいね。」と、

笑って許して頂きました。

さらに、私は今後の事を考えて同様の事が起こらない様に、

タケさんとヒロさんのお部屋を2人だけの部屋へ変えた方が良いと考えました。

しかし、この時点で個室も2人部屋も埋まっていて、

部屋の移動にはどなたかにも移動をお願いする必要がありました。

タケさんは足腰が悪いので移動を考えると2階の個室は難しい。

結果として2人部屋にひとりで入っていたモリさんにお願いしてみる事にしました。

モリさんとご家族にも経緯を説明し、お部屋移動のお願いをさせて頂きました。

さすがにやっと自分のお部屋や生活に慣れて来た時なので、

断られるかなと思っていましたが、

ありがたい事に、おふたりは快く受け入れて下さいました。

本当にありがとうございます。

大浦家もそうですが、自分の親だけでなく、

その他の入居者の方にまで思いを巡らせ、

理解を示し、行動を起こしてくれる。

そんなご家族は中々いません。

しかし、当シェアハウスにはそんなご家族が沢山います。

スタッフ、ケアマネ、医療関係者、

そして入居者とそのご家族。

関係者全員が一丸となって自分達だけでなく、

入居者全員の生活を支えていると自信を持って言えます。

その事がとても嬉しくて嬉しくて。

当社に関わる全ての関係者が私にとって自慢であり、誇りです。

追伸、

その後、居室移動できた事によりヒロさんも落ち着き、

同じ様な事はなくなりました。

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